こんにちは 行政書士わたなべ事務所の渡辺晋太郎です。
かつて葬儀といえば、地域や親族が総出で行う「一般葬」が主流でした。しかし、核家族化、高齢化、そして価値観の多様化により、葬儀の形は大きく変化しています。近年、費用や手間を抑えた「家族葬」や「直葬(ちょくそう)」といった小規模な形式が一般的になりました。
しかし、葬儀形式の選択は、ご遺族の経済的・精神的な負担に直結します。また、故人の意思が生前に明確でないと、後で親族間での意見の対立を生むこともあります。
今回は、主要な葬儀形式の特徴、メリット・デメリット、そして生前にどのような点を決定しておくべきかを行政書士の視点から解説し、後悔のない選択ができるようサポートします。
主な葬儀形式とその特徴
現在の主流となっている主な葬儀形式は、以下の3つです。
①直葬(ちょくそう)
最も簡略化された形式で、近年増加傾向にあります。
- 特徴
通夜や告別式といった宗教儀式を一切行わず、逝去後、短時間で火葬のみを行います。病院などから直接火葬場へ向かいます。 - メリット
費用が非常に安価で、ご遺族の負担(時間的・精神的)が極めて少ない。 - デメリット
故人とゆっくりお別れする時間がほとんどない。親族や菩提寺の理解を得られず、トラブルになる可能性がある。特に菩提寺がある場合は、納骨を拒否されるケースもあるため、事前の相談が必須です。
②家族葬(かぞくそう)
最も広く選ばれている形式です。
- 特徴
親族やごく親しい友人など、少人数のみで行う葬儀です。参列者の範囲を限定することで、弔問客への対応に追われることなく、故人とのお別れに集中できます。 - メリット
費用を抑えやすく、日程や進行の自由度が高い。形式にとらわれず、故人らしい見送りがしやすい。 - デメリット
訃報を知らせなかった方々から、後日弔問や苦言を受ける可能性がある。
③一般葬(いっぱんそう)
従来からの形式です。
- 特徴
親族に加え、知人、会社関係、地域の方など、広く参列者を招いて行う葬儀です。通夜と告別式を行います。 - メリット
故人との関係者に広く訃報を伝えることができ、社会的な区切りをつけやすい。弔電や供花など弔意を広く受けられる。 - デメリット
費用が最も高額になる。参列者への対応など、ご遺族の負担が大きい。
葬儀形式を選ぶ際に考慮すべき3つの重要ポイント
「費用が安いから」という理由だけで葬儀形式を選ぶと、後々後悔やトラブルにつながることがあります。以下の3点を総合的に考慮することが重要です。
①費用と財産
葬儀費用は形式によって大きく変動します。
- 直葬: 20万〜40万円程度
- 家族葬: 50万〜150万円程度
- 一般葬: 150万〜300万円程度
生前にエンディングノートなどで資金を確保しておき、ご遺族が費用で困らないよう準備することが大切です。また、高額な契約を避けるため、葬儀社の複数の見積もりを比較するようご遺族に伝えておくべきです。
②宗教・親族との関係
形式の選択は、ご自身の信仰や親族間の慣習に深く関わります。
- 菩提寺(お墓がある寺院)の存在
菩提寺がある方が直葬や無宗教葬を選ぶ場合、寺院に事前に相談せずに進めると、納骨を拒否されたり、離檀料を請求されたりするなどのトラブルになりやすいです。必ず事前に、将来の供養の形を含めて丁寧に説明し、理解を得ましょう。 - 親族の意向
特に高齢の親族は、昔ながらの一般葬を望むことがあります。「故人の意思だから」と押し切るのではなく、事前に家族会議で丁寧に説明し、納得を得ておくことが、葬儀後の円満な関係維持に不可欠です。
③故人の意思とエンディングノートの活用
最も尊重すべきは故人(ご自身)の意思です。
- エンディングノートの具体的な記載
葬儀の希望を伝える際は、「家族葬で」といった漠然とした記載ではなく、「呼んでほしい人の範囲」「好きだった音楽」「祭壇のイメージ」「喪主を誰にするか」など、具体的な指示を残しておくことで、ご遺族は迷うことなく、故人の望む形で送り出すことができます。
行政書士が「葬儀の終活」でサポートできること
葬儀の準備は、単に業者を決めるだけでなく、法的な手続きや親族間の調整が絡みます。
- 意思の明確化とエンディングノート作成支援
葬儀形式の希望だけでなく、費用の負担方法、宗教者への対応方針、連絡すべき親族や友人リストなど、ご遺族が直面するあらゆる課題を想定し、具体的に記載するためのエンディングノート作成をサポートします。 - 死後事務委任契約の作成
ご親族に代わり、葬儀社との契約手続き、費用の支払い、行政手続きなど、故人の死後に発生する「死後事務」を行政書士に委任する契約(死後事務委任契約)を結んでおくことで、ご遺族の負担を大幅に軽減できます。 - 親族間の合意形成のサポート
葬儀や供養方法に関する親族間の意見調整が必要な場合、第三者である行政書士が、法的な観点や冷静な判断材料を提供することで、円満な合意形成を支援します。
まとめ
葬儀の方法を自分で決めておくことは、残された家族が故人を偲ぶことに集中できるよう、「最後の負担軽減」を果たすための重要な終活です。今すぐ行動を起こし、あなたらしい最期を準備しましょう。
初回の相談は無料ですので、お気軽にご連絡ください。
詳しくは行政書士わたなべ事務所

