実家を「負動産」にしない!空き家問題と生前の対策を行政書士が解説

終活

こんにちは 行政書士わたなべ事務所の渡辺晋太郎です。

急増する空き家問題は、もはや「いつか考えればいいこと」ではなく、私たちの生活に直結する「今すぐ向き合うべきリスク」へと変わりました。

行政書士として多くの相続相談を受ける中で感じるのは、空き家問題の解決には「生前の対策」が何よりも重要であるということです。本記事では、最新の法改正を踏まえた空き家放置のリスクと、行政書士がお勧めする「生前の賢い対策」について詳しく解説します。

「900万戸時代」の到来:空き家問題の現状

2024年に発表された総務省の調査(令和5年住宅・土地統計調査)によると、全国の空き家数は過去最多の約900万戸に達し、空き家率は13.8%(およそ7軒に1軒)という深刻な事態になっています。

かつては「地方の問題」と思われていた空き家ですが、現在は都市部の住宅街でも管理不全の物件が目立つようになりました。これを受けて、国も法律を強化し、放置に対するペナルティを厳格化しています。

放置は命取り!知っておくべき「3つの大きなリスク」

「とりあえずそのままにしておこう」という先延ばしは、将来的に莫大なコストを生む可能性があります。

① 固定資産税が「6倍」になる恐怖

2023年12月に施行された改正空家対策特別措置法により、新たに「管理不全空家」という区分が設けられました。

放置され、自治体から勧告を受けた場合、住宅用地に対する固定資産税の軽減措置が解除されます。その結果、固定資産税が実質的に最大6倍に跳ね上がる可能性があります。

② 損害賠償と行政代執行

老朽化した建物から瓦が落ちて通行人に怪我をさせたり、台風で屋根が飛んで隣家を壊したりした場合、所有者は甚大な工作物責任を負います。また、倒壊の危険がある「特定空家」に指定されると、自治体によって強制的に解体(行政代執行)され、その多額の費用が所有者に請求されます。

空き家が原因で発生しうる損害賠償の例として、以下のようなケースが挙げられます。

  • 屋根材や外壁の落下
    台風などの強風で瓦や外壁が剥がれ落ち、通行人に当たってしまった場合。
  • 塀の倒壊
    老朽化したブロック塀が倒れ、隣家の車や建物、あるいは人を下敷きにしてしまった場合。
  • 樹木の越境・倒伏
    庭木が成長して隣家の屋根を傷つけたり、倒木によって電線を切断したりした場合。
  • 火災(類焼)
    放火や失火によって空き家から火が出て、隣家に燃え移った場合(管理不十分とみなされると、失火責任法が適用されず重過失を問われるリスクもあります)。

③ 認知症による「資産凍結」

意外と知られていないのが、親が認知症になり判断能力を失うと、空き家の売却や解体の契約ができなくなるというリスクです。これを「資産の凍結」と呼び、たとえ家族であっても勝手に処分できず、成年後見制度を利用するなど複雑でコストのかかる手続きが必要になります。

行政書士が教える「生前の賢い対策」

空き家問題の解決策は、所有者(親御さんなど)が健康で判断能力があるうちに準備を整えることに尽きます。

① 「遺言書」による承継先の明確化

相続が始まった後、誰がその家を継ぐかで揉めると、名義変更ができず放置空き家の原因になります。「長男に相続させ、その代わりに預貯金は長女へ」といった具合に、遺言書で出口を明確にしておけば、スムーズな利活用や売却が可能になります。

② 「家族信託」で管理権限を託す

認知症対策として非常に有効なのが家族信託です。

家族信託とは:

自宅などの財産の名義を信頼できる家族に移し、管理・処分の権限を託しておく制度。

これにより、親が施設に入所して自宅が空き家になった際、子供の判断でタイムリーに売却や賃貸に出すことができます。判断能力が衰えた後でも「困らない」ための強力な武器です。

空き家対策を成功させるステップ

いきなり「売る・壊す」を決めるのは難しいものです。まずは以下のステップから始めてみましょう。

ステップやること
1:現状把握実家の名義が誰になっているかを確認する。
(登記が古いままのこともあります)
2:家財整理「実家じまい」の第一歩。不要な物を生前に少しずつ処分する。
3:家族会議「将来、あの家をどうしたいか」を親子で本音で話し合う。
4:専門家相談法律上の手続きや契約書の作成について、行政書士に相談する。

まとめ

空き家は放置すれば「負債」ですが、早めに対策すれば「資産」として次世代に繋ぐことができます。

「何から手を付けていいかわからない」「誰に相談すればいいのか」と迷ったら、ぜひ一度ご相談ください。行政書士は、遺言・信託という法的側面から、あなたの家系と財産を守るお手伝いをいたします。

初回相談は無料です。お気軽にご連絡ください。
詳しくは行政書士わたなべ事務所まで

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